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私が幼いころ,将来の仕事として絶対選ぶことはできないと思った職業のひとつに,畜産農家がある。
生き物が嫌いとか仕事がきついというのが理由ではない。
手塩にかけて育てた家畜が,乱暴な言い方をすれば,結局殺されるだけであること,そのことにとても耐えられないと感じたからである。
競走馬を育てるのであれば,手塩にかけて育てた馬が競馬場を駆け巡る雄姿が人々の称賛を得るという目に見える達成感を味わうことができるだろう。
乳牛を育てるのであれば,牛乳を生産し続けるという物質的見返りがあり,鶏であっても卵を生み続けるという物質的見返りがある。しかし,肉牛や豚は,物質的見返りなく,自分の見えないところで殺され,見知らぬところで肉にされるだけである。肉牛や豚を育てた思い出が,結局お金でしか残らないというのはさびしい気がする・・・と幼いころは考えていた。
やがて,大人になるにつれ,肉牛や豚も,殺されて肉になることに一種の使命感を持って生きており,畜産農家はその使命感を手助けする誇りを持って肉牛や豚を育てているのだろうなと考えるようになった。そう考えれば,畜産農家になるのも悪くはないなとも思い始めた。もっとも,そのような職業選択をする環境は私の周囲にはなく,私はまったく別の職業の道を進み,牛や豚に関してはただ彼らの肉を食べて楽しむだけの生活を今しているが。

しかし,今回の宮崎県の口蹄疫騒動,当事者の嘆き・労苦は想像を絶するものに違いない。
せっかく人に食べて喜んでもらうべく成長していた牛や豚たちが,その使命をまっとうすることなく,むしろ厄介物扱いされて殺されていくことに,彼らの無念さを感じる。そして彼らを育ててきた畜産農家は,手塩をかけて育ててきた彼らが,そのような不遇な形で命を捨てさせられていくことに,我が子を失うようないたたまれないような気持ちになっているのだろう。
畜産農家の経済的援助はもちろん必要だが,それ以上に彼らへの精神的支援も必要だ。選択できるのであれば,応援の意味で宮崎県産の豚肉・牛肉を進んで選び,少しでも彼らを支えることができたらと思う。