女子テニスの大坂なおみ選手が,昨年の全米オープンに続いて全豪オープンも制した。そしてとうとう世界ランキング1位に輝いた。
日本人選手としては初の快挙で,連日メディアも大騒ぎ。
私も決勝の試合をTV生中継で見た。この試合がまた,白熱した好試合で,ラリーが長く続いたり,ブレークの応酬があったりと見応え十分で,テニスというスポーツを観戦する面白さを再認識したものだった。

ただ,一部報道には,彼女が果たして日本人選手なのか?という論調もあったりする。もともとはハイチ系米国人の父と,日本人の母の間のこどもであり,血筋だけで言えば100%の日本人ではないかもしれない。現在は日本国籍と米国の国籍の両方を持つ二重国籍者ということになる。

しかし,日本人を母親に持つ,日本人の血を引いていることは紛れもない事実であり,彼女自身も日本国籍を持っていることにプライドを持っているように感じられる。もっとも将来,もしも国籍を選択する場面に直面した場合,果たして彼女がどちらを選ぶのかは分からないが。

ただ,どちらを選ぶにしても,彼女の意思を尊重し,テニスに集中してもらいたいと思う。そして,「日本人だから応援する」とか「日本人しか応援しない」などという了見の狭いことをいわず,純粋に,一人の有能で魅力的なテニスプレーヤーを応援するという姿勢を持ちたいものである。
彼女は日本にルーツを持つだけでなく,ハイチにもルーツを持っている。彼女を通じて日本とハイチが一つになって彼女を応援するというのも美しい姿であろう。

また,彼女の存在がこれからの新しい日本の一つの姿を現しているのかもしれない。多様性を重んじる国に日本がこれから変わっていくのであれば,もしかしたら今までにないような時代が日本にやってくるかもしれない。それを楽しめるか,怖がるかは今の日本に生きる我々一人一人にかかっている。

そうこう言う間に,2010年代最後の1月も終わりを迎えようとしている。