今日で東日本大震災から8年。
この8年が長いか短いかは,その人の年齢や,8年前のあの時,どのような体験をしたかで人によって異なってくる。
現在の年齢が30代半ば以上の人で,あの時大きな揺れに見舞われた人にとっては,ついこの間の出来事のようで,まだその記憶が鮮明に残っているはずだ。ましてや,実際に津波や建物崩壊の被害にあったり,原発事故の影響をもろに受けた人にとっては,これから何年経とうが決して忘れることのできない深い深い傷跡として心の中に残り続ける。
しかし,そうでない場合,特に今日現在で中学生以下のこどもの場合,あまりに当時小さすぎて記憶は不確かであったり,あるいはもっと小さなこどもであれば,そもそもその時まだ生まれてなかったりで,既に単なる歴史の一ページとしてしか感じられなくなっている。
東日本大震災以降も,日本各地で大地震が頻発している。九州では熊本地震,北海道では胆振東部地震が起こり,東日本大震災の記憶が上書きされている人もいる。
ある意味,過去の記憶が薄れていくのは人間の性でやむを得ない。むしろ,そのお陰で忌まわしい,つらく苦しい記憶を失うことで精神の健康が保たれる部分もある。が,将来,同じような苦しく辛い経験を無駄に繰り返さないために,しっかりと伝えるべき記憶は伝えていく努力は必要であろう。どうもその,過去の記憶の継承について,日本は弱い部分があるように感じられる。