メジャーリーグベースボール(MLB) オールスターゲームが,ミズーリ州カンザスシティで現地時間の今日開催される。(日本時間だと明日朝になる。)
今年は,ダルビッシュ投手がファン投票により選ばれ,もしかしたら登板の機会があるかもしれないが。

それにしても,時代は変わったものである。私が高校生時代ぐらいまでは,MLBで日本人が,そもそもマウンドに立てるかどうか,あるいはベンチに入れるか,などといわれていたものである。レギュラーとして年間通じてコンスタントに活躍するなんて夢のまた夢,オールスター出場選手に選出されるとか,ワールドシリーズに出場するとか,MVP取るとか,ノーヒットノーランを達成するとか,MLBの記録を更新するなどというのは,まずあり得ない話といわれていたものである。

しかし,今ではいずれも実現済みのものである。オールスターゲームで現時点で史上唯一のランニング本塁打をイチロー選手が打ったのは,5年前のちょうど今日だった。
アメリカ人に比べ体格の大きさで劣るという事実だけで,昔の日本人は勝手に自分の限界という壁を作ってしまい,それを乗り越えようという努力や工夫が足りなかったのかもしれない。しかし,体格の大きさで劣る部分を他の部分で工夫して補えば,互角以上に渡り合えることは,1995年の野茂投手以来の実績が証明している。

これは野球だけの話ではないだろう。国土が狭くても,資源が乏しくても,戦争に負けても,様々な制約があっても,日本は(諸々の問題を抱えつつ,また幸運な部分があったにしろ)経済的な成功を実現し,今の世界の中の相応の名誉ある地位を得ることができた。「できやしない」と勝手にあきらめ,必要のない壁や枠を作り,その中で安住していては将来の展開はおぼつかない。過去の日本,そしてMLBでの日本選手の過去17年間の活躍の足取りから,学ぶべき点は多い。

(見方を変えれば,個人の属性に関係なく,能力が素直に認められる時代になってきているのかもしれない。「アメリカ人だから」「日本人だから」ではなく,その人の能力が高ければどの国のどの身分・階級の人であっても,能力に応じて丁重に扱われるようになってきているのだろう。それは幸せで素晴らしいことである反面,能力一本でのみ判断される厳しい面がある点も覚えたい。)